Home > LEICA M9 > | Camera & Lens > | Photologue > | Review > 15才の眼

15才の眼

安宅1

R-D1sで最初に買ったレンズはこれ、Super Wide-Heliar 15mm。
APS-CサイズのR-D1sにとってこれを着けることによりワイド22mm相当。ほんと気持ちよく使っていた。
M8になって19mm相当。そして今M9フルサイズとなって、そのまま15mmに。
ようやく辿り着きましたね。
超ワイドの世界。

LEICA M9 / Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical


安宅3

以前ほどワイドに執着がない。
焦点距離は年齢に比例するなんていうから、この歳で15mmなんて喜んで使ってると笑われるかも知れない。っていいながらこの超ワイドは超ワイドで撮っていても楽しい。
当然、楽しいのといい写真が撮れてるかは別の話なんでそれはそれとして・・・。

G Hologon 16mmを銀塩時代に使っていたことがある。当時ワイドといえば28mmあたりで十分超ワイド域なんだが、このワイドという病は段々エスカレートしていって、ギンギンにパースのかかった画を求めて狂いだしてくる。24mm、いや21mm。なんじゃそれ、ゆるいゆるい〜。ついに10ケタ代に突入して18mm、16mmと至ったわけで・・・。
そして手にした憧れのHologon。勇んでContax G1に装着し毎度の小松漁港に出掛けた。ざざ〜っと1本フィルムを撮って現像に。っで上がった写真を見てこれが超ガックシ。
まったく手に負えるレンズじゃなかった。誰しも超ワイドまで経験すれば思うだろう。16mmなんて世界、そんなちょっとやそって使いこなせるもんじゃない(笑)。
ワイドは寄るべし見たいなセオリーはあるが、そんな簡単な話ではない。逆に言うとそんなセオリー通り撮った画なんてほんとつまらないものばっかりだ。超ワイドをほんとうに自分の体の一部ように使いこなしている人は、やはり別次元でいい写真となっている。

デジタルになって、銀塩と比べものにならないくらいシャッターを切っている。それはワンショットに対する重みは当然減るものの、自分の場合、数から得る経験の方が大きい。思う画が撮れたり、なんだこれ?って失敗して見たり・・・。それを積み重ねて自分の撮りたい画が出来上がってきている。そしてそんな繰り返しから自分なりの写真に対する思いも出来上がって来つつある。それは50mmだからこんな画。35mmだからこんな画っていう話ではなく、自分の撮りたい画はどの画角であっても同じと言うことに気づいた。
ここしばらくワイドのレンズで撮りたいと思うことはなかった。しかし、今回フルサイズを得て、この15mmを着け久しぶりにシャッターを切った。あらためて思い知った。焦点距離に合わせてこう撮りましょうというのではなく、自分の撮りたい画というものは画角が変わっても同じなんだなと。

ま、書き出すとつべこべ長くなるんで余談はこんな所だが、やはりフルサイズとなって初めて見たSWH 15mmの解像度は凄いものがある。周辺まで流れることなくキリッと気持ちいい。
当然、世間で言われている、ワイドでの色被りだが、左マゼンタ、右シアンと出てくる。SWHは割と少ない方だと思う。ま、これまた当然だが、M9はデジタルである。色被りが気になれば直してしまえば済む。今回使用したのはCornerFixというソフト。これがまた良くできたソフトで、おまけにそこまでせんでえ〜やろ〜ってくらい補正してしまう。バッチ処理も出来るのでボタン押してほっとけばいい。ま、補正用のDNGをどの程度で用意するかがポイントになる。とりあえず写真はLightroomで元データに近いイメージで戻していたりする(笑)。もしワイドの色被りが障害となってM9に手を出さない人がいるとするとそれはそれで非常に勿体ない。このM9が持っている魅力なんてものは、そんな色被りがどうのなんて軽く吹っ飛ぶぐらいその何十倍も魅力的であると思う・・・。

話は変わるけど来月、イタリアへ渡航を予定している。
所有レンズはSummilux 35 ASPH.はもちろんだが、このSWHも今回持って行くつもり。ま、出番があるかはわからないが、サイズといいじゃまにならないし(笑)。しかし、コシナはホントいいレンズが多いね〜。
この安宅海岸の写真。またしばらくPhotologで掲載します。

安宅2

LEICA M9 / Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

Comments:8

piclab 2010年1月31日 00:08

こんばんは〜、お久しぶりでございます。

> 自分の撮りたい画はどの画角であっても同じと言うことに気づいた

私、自分の写真を「かわりばえしないな〜」と思っているのですが、
あ、そういうことだったのか(笑)

ひさびさホロゴン使ってみました〜

TAKAHASHI Author Profile Page 2010年1月31日 14:53

piclabさん、こんにちは。
ま、悪く言うとかわりばえしないってなりますが、それは、自分の写真がちゃんとあるって事じゃないですかね。良く言えば(笑)。ホロゴンも拝見しています。あれこそ指が写って大変ですね。

masaki 2010年2月 1日 22:28

TAKAHASHIさん
始めまして。
自分のblogにもリンクを張らせていただいてよく拝見しています。
Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical、とてもいい雰囲気で写りますね。
いつかはホロゴンと思ってましたが、半分以下の価格のこのレンズでも十分かと
こちらを拝見していて感じました。
これからもちょこちょこお邪魔させて頂きます。
更新楽しみにしています!

TAKAHASHI Author Profile Page 2010年2月 2日 10:51

masakiさん。初めまして、コメントありがとうございます。SWHですが、価格的に侮られがちですが(笑)、UWH12mmと共にコシナの秀作だと思います。M9で見てそのすごさを実感しました。逆にホロゴンはデジタルではかなり難しい現状ですから・・・。
サイト拝見させていただきました。Contax Zeissをお使いですね。Contax時代のZeissはまたいいですね!私の方もまた拝見させていただきます。

oribeyaki 2010年2月 3日 21:34

こんばんは☆
当たり前の事の様ですが超広角をそのまま使えるほど
気持ちのよい事は無い様ですね。
そして、見ている方も、スカッと気持ちよく観ています♪

TAKAHASHI Author Profile Page 2010年2月 4日 09:08

oribeyakiさん、こんにちは。ほぼ目の前に見えるもの全て写し込みますね。それは気持ちいいくらいですが、なかなか難しいものですね(笑)

andoodesign 2010年3月14日 23:04

こんばんは。
またまた、なるほど〜!!です。笑
というか、ちょと感動してます。
デジタル写真に対する取組みは大変に共感出来る部分が多く、嬉しくなりました。
CornerFixは知っていましたが、使ったことがありません。
SWH15の後処理云々というより、写真観での良いお話を聞かせて頂いたという思いです。
また、勉強させて頂きますね。

TAKAHASHI Author Profile Page 2010年3月15日 09:53

andoさん、コメントありがとうございます。
個人的な思いばかりですが、使って経験してみないとわからないことは多いですね。
andoさんに共感得られるなんて光栄です。
こちらもまたいろいろ教えてください。

Home > LEICA M9 > | Camera & Lens > | Photologue > | Review > 15才の眼

Search
Tag Cloud
Feeds
From Webmaster
※サイト内の写真、画像の無断転載・使用はお断りします。著作権は撮影者にあります。お問い合せはContactよりご連絡下さい。

Return to page top